ホルモンチャージ、男性ホルモン補充
として更年期障害の治療法も紹介されています。
として、注目されています。
働き盛りの中高年男性の体調不良の原因となっており社会損失も大きいです。
とは言え、漫然とテストステロン補充を続けることは精巣機能低下を招きます。
精巣刺激ホルモンと組み合わせて治療スケジュールを立てることが大切です。
受診の際は窓口で、 「医師に相談が有る」 「LOHの診察を受けたい」 など仰って頂ければ詳細は受付でお話せず診察できます。 |
診断のための診察と血液検査を行います。
ホルモンやミネラルを測定します。
3割負担の方で5千円程度です。
1週間後に、検査結果を説明します。
テストステロンの数値が低い場合には保険で注射できます。
(保険診療では負担割合、合併症の有無、夜間や休日の受診かなどで費用が変わりますが概ね2000円弱です)
保険適応のない場合は自費診療で250mg1回5000円となります。
その後のホルモン補充は保険診療では月に2回まで注射を受けられます。
その他合併症の治療や定期的な血液検査によるホルモンチェックを行います。
などです。
下記のチェック項目がどれくらい当てはまるかで重症度を見ます。
<5点非常に重い、4点重い、3点中程度、2点軽い、1点なし>でカウントします。
26点以下で症状なし、27-36点で軽度、37-49点で中等度、50点以上で重度のLOHです。
多くの症状があり、一般的な検査では原因が見つかりません。
不定愁訴として扱われてうつ病などの誤診を受けていることもあります。
原因不明と諦めずに、男性ホルモン等の検査を受けることが必要です。
少し相談しづらい悩みかも知れませんが、抱え込まずご相談下さい。
初回にお話を伺い、男性ホルモン(遊離テストステロン)やPSAを含めた血液検査を行います。
遊離テストステロン値は午前中に測定することが理想的です。
ちなみに、
総テストステロン=遊離テストステロン+アルブミン結合テストステロン+性ホルモン結合グロブリン結合テストステロン |
となっており、活性があるのは遊離テストステロンと性ホルモン結合グロブリン結合テストステロン(SHBG)です。
総テストステロンと遊離テストステロンを測定することが出来るのですが、
アジア人では遊離テストステロンの方が症状との相関が高いとされており、国内のガイドラインでは遊離テストステロンの測定が標準とされています。
検査を受ける場合には午前中の受診が望ましいとされているのですが、午後の受診でも問題ありませんのでご相談下さい。
1週間後に結果が出ますので2回目の受診時に治療方針を決めます。
テストステロン補充の適応(保険適応)がある場合には、保険を使ってテストステロンの注射による治療を行うことが可能です。
数値によっては保険適応となりませんが、その場合は自費診療で一回5000円でテストステロン250mgを注射できます。
テストステロンは男性ホルモンであるため補充により様々な影響が出ます。
活力があがる、筋量が増え脂肪が減る、気持ちが前向きになるといった事が言われています。
副作用としては前立腺への影響や多血症、体重増加などが指摘されています。
そのため、注射中は定期的な検査が必要です。
保険でテストステロンの注射を行う場合、薬価と処置料、再診料で750円~1950円(3割負担の場合)程度となります。
自費では一回1~2万円で治療となるクリニックが多いので、保険が効く場合には非常に費用負担が少なくなります。
治療は男性ホルモンの補充が最も効果的です。
テストステロンの注射により補充します。
保険では一回250mgを月に二回まで注射できます。
グローミンやアンドロフォルテクリームのような塗り薬で男性ホルモンを補充されている方もいますが、注射薬のほうが用量が大きく効果的です。
グローミン1%10gは一本全て使っても100mgです。
また経口薬(飲み薬)は手軽ですが肝障害が起きやすい為、短期間の使用以外は推奨していません。
他にも、精巣を刺激して自分でテストステロンを作れるようにするhCGやLH,FSHを放出させるhMGもあります。
当院でも、症状の改善やテストステロンの反応をみながらサイクルを組んで治療を行っています。
無精子症になって慌てる事の無いよう、テストステロンのみでなく複数のホルモンをきちんとスケジュールを組んで治療を行いましょう。
テストステロンとhCGの併用について従来、テストステロン投与中は精巣へのネガティブフィードバックのためhCG投与は無効とされていました。 スポーツの分野では、テストステロン投与中にhCG投与するとその後のPCTでの立ち上がりが早いという体感が報告されて併用が広まっています。 このグラフはテストステロン投与後にhCG投与した場合の反応を調べています。 グラフ中のテストステロンは尿中のテストステロンで、投与後140時間くらいまで上がっています。 24時間後にhCGを投与するとエピテストステロンが上がってきます。 エピテストステロンは内因性のテストステロンです。 テストステロン投与後も、hCG投与により精巣がテストステロンを生成していることがわかります。 このようにテストステロン補充中もhCGに対して精巣は反応がありますので、併用療法も有効な可能性が高いです。 |
また、テストステロン補充中はいろいろな副作用を予防することも大切です。
ネガティブ・フィードバックによる精巣の機能低下、無精子症 |
サイクルを組んで予防する事が大切です。
アロマ化によるE2作用 |
発現時にはホルモンブロックの治療、予防のアロマインヒビター併用といった対応があります。
脱毛やニキビなどの5α還元酵素によるDHT作用 |
5α還元酵素阻害薬の併用で予防できます。
「テストステロン注射すると禿げてしまう!」という相談を受けます。実際には、テストステロンが足りない状況と、多すぎる状況でDHT作用によるAGAで禿げてしまいます。 何も治療していない方がAGAで禿げてしまうのはテストステロンが高いのではなく、 加齢に伴いテストステロンが低下しDHT作用が出ている状況です。 適切なテストステロン値に保つこと、状況によっては5α還元酵素を使うことが大切です。 |
定期的な血液検査や診察により副作用をチェックし、必要な対策を講じることが大切です。
競技のためにテストステロンを用いる場合には保険診療ではなく自費診療となりますがご相談下さい。
*テストステロンはWADAでドーピング指定されています
いずれにせよ、テストステロンの副作用の予防や早期発見、対応に慣れた医師と相談して治療を行うことが大切です。 |
上記のテストステロンの注射以外にも治療方法があります。
それぞれの治療選択、期間、合併症対策など内科で相談しながら治療を受けましょう。