前立腺肥大症|症状・原因・検査・治療
尿の勢いが弱い、夜中に何度もトイレに起きる、残った感じがする——中高年の男性に多い前立腺肥大症の症状です。大手町の内科(一般内科)として、問診・PSA検査・残尿の評価と薬物治療に対応し、手術が必要な場合は泌尿器科と連携します。
前立腺肥大症とは
前立腺は膀胱の下にあり、尿道を取り囲む男性特有の臓器です。加齢とともに内側の部分が大きくなり、尿道を圧迫することで排尿の症状が現れます。組織としての肥大は50代で約3割、80代で約8割にみられますが、前立腺の大きさと症状の強さは必ずしも一致しません。
主な症状
- 排尿の症状:尿の勢いが弱い、出始めに時間がかかる、途中で途切れる、いきまないと出ない、時間がかかる
- ためる症状:頻尿、夜間頻尿、急に強い尿意をもよおす(尿意切迫感)
- 排尿後の症状:残尿感、排尿後にじわっともれる
夜間頻尿による睡眠の妨げなど、生活の質に影響することが少なくありません。症状の程度はIPSS(国際前立腺症状スコア)という質問票で評価します。
原因
加齢に伴う男性ホルモン環境の変化(前立腺内でのジヒドロテストステロンの作用)が関与すると考えられていますが、詳しい仕組みは完全には分かっていません。肥満・メタボリックシンドローム・運動不足との関連も報告されています。
検査・診断
- 問診・IPSS:症状の内容と程度、生活への影響を確認します
- 尿検査:血尿・尿路感染がないかを確認します
- PSA(採血):前立腺がんの可能性を除外します(肥大でも軽度上がることがあります)
- 腹部エコー:残尿量、前立腺のおおよその大きさを確認します
当院ではこれらのスクリーニングに対応しています。PSAが高い・直腸診で硬い部分があるなど前立腺がんが疑われる場合や、尿流測定・膀胱鏡などの専門的評価、手術が必要な場合は泌尿器科へご紹介します。
治療
まず生活面の調整(就寝前の水分・カフェイン・アルコールを控える、便秘を防ぐ)を行い、症状に応じて内服薬を用います。
- α1遮断薬(タムスロシン、シロドシンなど):効果が早く、排尿症状の第一選択
- PDE5阻害薬(タダラフィル):排尿症状とEDの両方に用いられます
- 5α還元酵素阻害薬(デュタステリドなど):前立腺が大きい場合に。効果が出るまで数か月かかりますが、進行・尿閉・手術のリスクを下げます
- 過活動膀胱の薬(抗コリン薬・β3作動薬):ためる症状が強いときに追加(残尿が多い場合は注意)
院外処方箋をお渡しします。薬で改善しない場合、尿が出せなくなる(尿閉)、繰り返す尿路感染、膀胱結石、腎機能の低下がある場合は、泌尿器科で手術(TURP、レーザー治療など)を検討します。
受診の目安・当院での対応
排尿の悩みで生活に支障がある、夜間に何度も起きる、健康診断でPSA高値を指摘された、という場合は内科でご相談ください。当院で薬物治療の開始・継続、PSAのフォローに対応します。排尿の悩みや性機能の変化の背景にテストステロン低下(男性更年期)が関わることもあり、あわせて評価できます。
急に尿がまったく出なくなった(尿閉)場合は、すぐに医療機関(泌尿器科・救急)を受診してください。発熱を伴う排尿時の痛み、目に見える血尿がある場合も早めの受診を。
よくある質問
Q. 前立腺がんとは違うのですか?
A. 別の病気です。前立腺肥大症は尿道周囲の良性の肥大、前立腺がんは主に前立腺の外側にできる悪性腫瘍で、初期は無症状のことが多いです。両者は合併することもあるため、PSA検査などで評価します。
Q. 薬は一生飲み続けるのですか?
A. 症状をコントロールするための薬なので、多くは継続が必要です。生活習慣の改善で症状が軽くなり、減量できる方もいます。自己判断で中止せず、経過をみながら調整します。
Q. 手術が必要になるのはどんなときですか?
A. 薬で十分に改善しない、尿閉をくり返す、尿路感染や膀胱結石・腎機能障害を伴う、といった場合に泌尿器科で手術を検討します。
関連ページ
男性更年期外来(LOH症候群)排尿・性機能の悩みとホルモン
男性更年期の検査についてPSA・テストステロンなどの検査
大手町の内科(一般内科)急性疾患・慢性疾患の一覧
このページについて
- 監修医:院長 片山泰輔(日本内科学会総合内科専門医/日本腎臓学会腎臓内科専門医)
- 所属:リーレクリニック大手町
- 更新日:2026年9月8日
- 関連情報:大手町の内科(一般内科)