要点
- 片頭痛は、ズキズキする拍動性の頭痛を繰り返す代表的な頭痛疾患で、吐き気や光・音への過敏などを伴うことがあります。
- 片側に痛むことが多いものの、両側が痛むこともあります。
- 治療には、発作が起きたときの「急性期治療」と、発作の頻度や負担を減らす「予防治療」があります。
- 当院では、CGRPを標的とするエムガルティ(ガルカネズマブ)を含む予防治療にも対応しています。
- 大手町駅C2b出口直結・徒歩1分で、仕事の前後や昼休みなどにも受診しやすい立地です。
大手町で片頭痛の診療|症状・原因・治療・予防について
片頭痛は、繰り返し起こる頭痛を特徴とする神経疾患です。
片頭痛は一般に偏頭痛と表記されることもありますが、医学的には片頭痛が正式な表記です。
「頭の片側がズキズキ痛む」というイメージが一般的ですが、片頭痛は必ずしも片側だけに起こるわけではなく、両側に痛みが出ることもあります。
また、頭痛だけでなく、
- 吐き気・嘔吐
- 光がまぶしく感じる
- 音がつらく感じる
- 身体を動かすと頭痛が悪化する
といった症状を伴うことがあります。
片頭痛は、発作の頻度や程度によっては仕事、家事、睡眠、運動など日常生活に大きな影響を及ぼします。一方で、急性期治療や予防治療によって、発作の頻度や症状を軽減できる場合があります。
リーレクリニック大手町では、片頭痛を含む頭痛の診断・治療に対応しています。発作時の治療だけでなく、片頭痛を繰り返している方に対する予防治療についても検討しており、CGRP関連薬の一つであるエムガルティ(ガルカネズマブ)を用いた治療にも対応しています。
大手町駅C2b出口直結・徒歩1分のため、仕事の前後や昼休みなどにも受診しやすい立地です。
片頭痛の可能性を確認する(POUNDスコア)
頭痛の特徴から、片頭痛の可能性を確認するための簡易チェックです。各項目で当てはまるものを選び、「スコアを計算する」を押してください。
このチェックは診断を確定するものではありません。結果にかかわらず、頭痛を繰り返す場合や生活に支障がある場合はご相談ください。
次の症状がある場合は、このチェックを使わず早めに救急診療を受けてください。
突然の非常に強い頭痛、これまでにない頭痛、意識障害、手足の麻痺・言葉が出にくい、発熱を伴う場合。
POUNDは、拍動性(Pulsating)、4〜72時間(4–72 hOurs)、片側性(Unilateral)、吐き気・嘔吐(Nausea)、日常生活への支障(Disabling)を確認する目安です。
5項目のうち4項目以上に該当する場合、片頭痛である可能性が非常に高くなります(陽性尤度比24)。
3項目の場合は中等度(陽性尤度比3.5)、2項目以下の場合は片頭痛の可能性が低くなります。
片頭痛とは?
片頭痛は、繰り返し起こる発作性の頭痛を特徴とする神経疾患です。
代表的な症状には、次のようなものがあります。
- ズキズキ、ドクンドクンと脈打つような頭痛
- 中等度〜重度の頭痛
- 身体を動かすと頭痛が悪化する
- 吐き気・嘔吐
- 光がまぶしく感じる
- 音がつらく感じる
国際頭痛分類(ICHD-3)では、片頭痛の診断にあたって、発作の持続時間、痛みの性質や部位、強さ、身体活動による悪化、吐き気・嘔吐、光・音への過敏などを組み合わせて評価します。
片頭痛は必ずしも片側だけに起こるわけではなく、両側の痛みとして現れることもあります。
閃輝暗点などの「前兆」がある片頭痛
片頭痛の一部では、頭痛の前に「前兆(オーラ)」と呼ばれる一過性の神経症状が現れることがあります。
代表的な症状には、
- 視界にギザギザした光が見える
- 視野の一部が見えにくくなる
- 手や顔などがしびれる
- 言葉が出にくくなる
などがあります。
前兆は通常、一過性で、時間の経過とともに完全に改善します。
一方で、初めて前兆のような症状が出た場合、これまでと明らかに異なる症状が出た場合、突然の麻痺や言語障害などを伴う場合には、片頭痛以外の疾患との鑑別が必要です。
特に、初めて経験する神経症状については、自己判断で「片頭痛の前兆」と決めつけないことが重要です。
片頭痛の原因・誘因
片頭痛には、遺伝的な体質を含む複数の要因が関係すると考えられています。
また、次のような状況が発作の誘因になることがあります。
- 睡眠不足や睡眠リズムの変化
- 空腹
- ストレス
- ストレスから解放されたとき
- 強い光や騒音
- 飲酒
- 月経などのホルモン変化
- 特定の食品
ただし、誘因には個人差があります。
片頭痛があるからといって、特定の食品や生活習慣を一律に避けなければならないわけではありません。
「自分の場合、何が発作と関連しているのか」を把握することが重要で、必要に応じて頭痛日記を利用すると発作との関連を確認しやすくなります。
片頭痛の診断
片頭痛は、血液検査や画像検査だけで診断する病気ではありません。
診療では、
- 頭痛が始まった時期
- 発作の頻度
- 1回の頭痛が続く時間
- 痛みの部位・性質・強さ
- 身体活動による悪化
- 吐き気・嘔吐
- 光や音への過敏
- 前兆の有無
- 急性期治療薬の使用状況
などを確認します。
そのうえで、国際頭痛分類(ICHD-3)などの診断基準を参考に、片頭痛かどうかを判断します。
片頭痛は問診と診察から診断できることが多く、典型的な片頭痛で神経学的診察に異常がない場合、画像検査が必ず必要になるわけではありません。
一方で、突然発症した激しい頭痛、進行性に悪化する頭痛、神経症状を伴う頭痛、発熱を伴う頭痛などでは、脳血管障害や感染症など、片頭痛以外の疾患を考えて追加検査が必要になることがあります。
片頭痛・緊張型頭痛・群発頭痛の違い
頭痛にはさまざまな種類があり、症状や発作のパターンによって治療方法も異なります。代表的な一次性頭痛には、片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛があります。
それぞれの特徴には違いがありますが、症状が典型的でない場合や複数の頭痛が併存する場合もあります。
| 片頭痛 | 緊張型頭痛 | 群発頭痛 | |
|---|---|---|---|
| 痛みの性質 | ズキズキする拍動性が多い | 締め付けられる・圧迫されるような痛み | 非常に強い、えぐられるような痛み |
| 痛む場所 | 片側が多いが両側もある | 両側に多い | ほぼ片側の目の周囲・側頭部など |
| 痛みの強さ | 中等度〜重度 | 軽度〜中等度 | 非常に強い |
| 1回の発作 | 4〜72時間 | 30分〜7日間 | 15〜180分 |
| 吐き気・嘔吐 | 伴うことがある | 通常はない | 通常は目立たない |
| 光・音への過敏 | 伴うことがある | あっても通常はどちらか一方 | 目立たないことが多い |
| 身体を動かすと | 悪化しやすい | 通常は悪化しにくい | じっとしていられず、落ち着かなくなることがある |
| 特徴的な症状 | 前兆(閃輝暗点など)を伴うことがある | 首・肩のこりを伴うことがある | 目の充血・流涙・鼻水などを伴うことがある |
| 発作のパターン | 不定期に繰り返すことが多い | 繰り返し起こることがある | 数週間〜数か月の期間に集中して繰り返すことがある |
片頭痛
片頭痛では、ズキズキする拍動性の痛みが中等度〜重度で起こり、吐き気や光・音への過敏を伴うことがあります。身体を動かすことで頭痛が悪化しやすいことも特徴です。
片側に起こることが多いものの、両側に痛みが出ることもあります。また、一部では頭痛の前に閃輝暗点などの「前兆」が現れます。
緊張型頭痛
緊張型頭痛では、頭を締め付けられるような圧迫感のある痛みが多く、片頭痛と比べて痛みは軽度〜中等度であることが一般的です。
通常、吐き気や嘔吐は目立たず、日常的な身体活動によって頭痛が悪化することも多くありません。
首や肩のこりを伴うこともあります。
群発頭痛
群発頭痛は、片側の目の周囲や側頭部に非常に強い痛みが起こることが特徴です。
1回の発作は通常15〜180分程度で、1日に複数回起こることがあります。数週間から数か月にわたって発作が集中する「群発期」があり、その後、一定期間発作がなくなることがあります。
痛みと同じ側に、
- 目の充血
- 涙が出る
- 鼻水・鼻づまり
- まぶたの腫れや下垂
- 顔の発汗
などの自律神経症状を伴うことがあります。
片頭痛と異なり、群発頭痛では痛みのためにじっとしていられず、落ち着きなく動き回ることがあります。
「目の奥をえぐられるような非常に強い頭痛が、同じ側に繰り返し起こる」「一定の期間に集中して、1日に何度も頭痛が起こる」という場合は、群発頭痛の可能性も考える必要があります。
群発頭痛は治療薬の第一選択がスマトリプタン皮下注であり、予防薬も片頭痛とは異なります。
鑑別が重要です。
ただし、これらはあくまで代表的な特徴です。片頭痛と緊張型頭痛が併存することもあり、頭痛の種類を自己判断することは容易ではありません。
頭痛の症状や発作のパターンを確認し、適切な治療につなげることが重要です。
片頭痛の治療
片頭痛の治療には、大きく分けて「発作が起きたときの治療」と「発作を起こりにくくする予防治療」があります。
発作時の治療(急性期治療)
片頭痛発作が起きたときには、症状やこれまでの治療経過に応じて、
- アセトアミノフェン
- NSAIDs
- トリプタン製剤
- その他の片頭痛治療薬
などを使用します。
どの薬が適しているかは、頭痛の強さ、吐き気などの随伴症状、他の疾患、併用薬などによって異なります。
発作時の薬を適切に使用しても十分な効果が得られない場合には、薬の種類や使用方法を見直すことも重要です。
予防治療
片頭痛の発作頻度が多い場合、発作による日常生活への影響が大きい場合、急性期治療だけでは十分にコントロールできない場合などには、予防治療を検討します。
予防治療では、
- 頭痛の日数
- 発作の程度
- 日常生活への影響
- 急性期治療薬の使用状況
- これまで使用した予防薬
- 他の疾患や服薬状況
などを総合的に判断して治療方法を選択します。
従来から使用されている予防薬に加え、CGRPを標的とした薬剤も片頭痛の予防治療に使用されています。日本頭痛学会では、CGRP関連薬についてガイドラインを公開しています。
「頭痛が起こるたびに鎮痛薬を飲んでいる」という場合も、発作時の治療だけでなく、予防治療が適していないか一度検討することをおすすめします。
エムガルティによる片頭痛予防治療
エムガルティ(一般名:ガルカネズマブ)は、CGRPに結合してその作用を抑える抗CGRPモノクローナル抗体です。日本では「片頭痛発作の発症抑制」を効能・効果として承認されています。
CGRPは片頭痛の病態に重要な役割を果たしていると考えられており、CGRPを標的とする抗体薬が片頭痛の予防治療に用いられています。日本頭痛学会も、ガルカネズマブを含むCGRP関連薬についてガイドラインを公開しています。
当院では、片頭痛の頻度や重症度、日常生活への影響、これまでの治療経過などを確認したうえで、エムガルティを含むCGRP関連薬による予防治療を検討しています。
たとえば、
- 片頭痛を繰り返している
- 頭痛によって仕事や日常生活に支障がある
- 発作時の薬を使用する機会が多い
- 従来の予防治療で十分な効果が得られない
- 片頭痛の予防治療について相談したい
といった場合には、予防治療について一度相談する価値があります。
ただし、CGRP関連薬がすべての方に適しているわけではありません。頭痛の種類や頻度、これまでの治療、他の疾患や服薬状況などを確認し、適応や使用上の注意を踏まえて治療方針を決定します。
リーレクリニック大手町では、エムガルティによる片頭痛予防治療にも対応しています。詳しくはエムガルティによる片頭痛予防治療についてもご覧ください。
頭痛薬の使いすぎにも注意
片頭痛では、頭痛が起こるたびに鎮痛薬やトリプタンなどの急性期治療薬を使用していると、薬物乱用頭痛(Medication-Overuse Headache:MOH)が問題になることがあります。
薬物乱用頭痛は、一般に1か月に15日以上の頭痛があり、3か月を超えて急性期治療薬を過度に使用している場合に検討します。
薬剤によって「過度な使用」に該当する日数は異なり、トリプタンや複合鎮痛薬、オピオイドなどでは通常月10日以上、アセトアミノフェンやNSAIDsなどの非オピオイド鎮痛薬では通常月15日以上の使用が一つの基準になります。
頻繁に頭痛薬を使用している場合は、単に薬を追加するのではなく、片頭痛そのものに対する予防治療を含めて治療方針を見直すことが重要です。
生活習慣も片頭痛の治療の一部です
薬物治療だけでなく、生活習慣を整えることも片頭痛への対策になります。
- 睡眠時間や睡眠リズムをできるだけ一定にする
- 食事を抜かない
- 適度な運動を行う
- 自分の発作の誘因を把握する
- 必要に応じて頭痛日記をつける
ただし、生活習慣だけで片頭痛を十分にコントロールできない場合もあります。
「生活習慣が悪いから頭痛が起きている」と考えて無理に我慢する必要はありません。発作が繰り返される場合や生活への影響が大きい場合は、薬物治療を含めて治療方法を検討することが重要です。
このような頭痛の場合は早めに受診してください
以下のような場合は、典型的な片頭痛とは異なる疾患の可能性もあるため、早めの医療機関受診が必要です。
- 突然発症した非常に強い頭痛
- これまで経験したことのない頭痛
- 発熱や意識障害を伴う頭痛
- 手足の麻痺や言語障害などの神経症状を伴う頭痛
- 頭を打った後に発症した頭痛
- 時間とともに明らかに悪化している頭痛
- いつもの片頭痛とは明らかに異なる頭痛
特に、突然の激しい頭痛、意識障害、麻痺、言語障害などがある場合は、片頭痛と決めつけず、救急診療が必要になることがあります。
大手町で片頭痛の診療をご希望の方へ
リーレクリニック大手町では、一般内科診療の一環として、片頭痛を含む頭痛の診療を行っています。
発作時の治療だけでなく、頭痛の頻度や日常生活への影響に応じて、予防治療についても検討します。エムガルティ(ガルカネズマブ)を含むCGRP関連薬による予防治療にも対応しています。
大手町駅C2b出口直結・徒歩1分のため、仕事の前後や昼休みなどにも受診していただきやすい立地です。
「頭痛があるたびに薬を飲んでいる」
「仕事中に頭痛が起こって困る」
「片頭痛の予防治療を検討したい」
という方はご相談ください。
継続的な通院が難しい方については、症状や治療内容に応じてオンライン診療での経過フォローが可能な場合もあります。ただし、初めての頭痛や神経症状を伴う場合など、対面での診察が必要になることがあります。
よくある質問
Q. 片頭痛は片側だけが痛くなる病気ですか?
A. いいえ。片頭痛は片側に起こることが多いものの、両側に痛みが出ることもあります。
Q. エムガルティは片頭痛が起きたときに使う薬ですか?
A. エムガルティは、片頭痛発作が起きたときの痛みをその場で抑える薬ではなく、片頭痛発作の発症を抑制するための予防治療薬です。
Q. エムガルティは誰でも使用できますか?
A. 片頭痛と診断されていても、すべての方に同じ治療が適しているわけではありません。頭痛の頻度や重症度、これまでの治療、他の疾患や服薬状況などを確認したうえで、使用を検討します。
Q. 頭痛薬を頻繁に飲んでいます。受診したほうがよいですか?
A. はい。頻繁に鎮痛薬やトリプタンを使用している場合、薬物乱用頭痛などによって頭痛が慢性化している可能性があります。発作時の薬だけでなく、予防治療を含めて治療方針を見直すことをおすすめします。
参考文献・情報源
- 日本頭痛学会「頭痛の診療ガイドライン2021」
日本頭痛学会・頭痛ガイドライン - 日本頭痛学会「CGRP関連新規片頭痛治療薬ガイドライン(暫定版)」
日本頭痛学会・CGRP関連新規片頭痛治療薬ガイドライン - PMDA「エムガルティ皮下注120mgオートインジェクター/シリンジ」医療用医薬品情報
PMDA・エムガルティ医療用医薬品情報 - Headache Classification Committee of the International Headache Society. The International Classification of Headache Disorders, 3rd edition (ICHD-3).
ICHD-3 Official Website