大手町の内科・男性更年期障害(テストステロン治療)専門クリニック
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甲状腺機能亢進症(甲状腺中毒症)

甲状腺機能亢進症(甲状腺中毒症)|症状・原因の見分け方・検査

動悸、汗が多い、体重が減る、手がふるえる——これらは甲状腺ホルモンが過剰に働いている「甲状腺機能亢進症(甲状腺中毒症)」のサインかもしれません。原因によって治療がまったく異なるため、まず原因を見分けることが重要です。大手町の内科・総合内科専門医が、代表的な原因(バセドウ病・亜急性甲状腺炎・無痛性甲状腺炎)の違いと検査を解説します。

甲状腺機能亢進症・甲状腺中毒症とは

血液中の甲状腺ホルモンが過剰になり、全身の代謝が過剰に高まった状態を甲状腺中毒症といいます。このうち、甲状腺そのものがホルモンを作りすぎている状態を甲状腺機能亢進症と呼びます。

一方で、甲状腺炎のように炎症で甲状腺の組織が壊れ、蓄えられていたホルモンが一時的に漏れ出しているだけの場合もあります。この場合は甲状腺が「作りすぎている」わけではなく、多くは一過性です。作りすぎ(持続する)なのか漏れ出し(一過性)なのかで治療がまったく異なります。

主な症状

  • 動悸・脈が速い・脈が乱れる(心房細動)
  • 汗が多い・暑がり、微熱
  • 手のふるえ
  • 食欲はあるのに体重が減る
  • イライラ・落ち着かない・眠れない
  • 疲れやすい・階段で足に力が入りにくい(筋力低下)
  • 軟便・下痢、女性では月経の乱れ
  • 前頸部(のどぼとけの下)の腫れ
  • バセドウ病では、眼球の突出・まぶたの腫れ・ものが二重に見える

高齢の方では、動悸や体重減少だけが目立ったり、心房細動をきっかけに見つかったりすることがあります。

主な原因

バセドウ病

最も多い原因。TSH受容体抗体(TRAb)が甲状腺を持続的に刺激し、ホルモンが作られ続けます。甲状腺がびまん性に腫れ、眼の症状を伴うことがあります。
バセドウ病について詳しく

亜急性甲状腺炎

ウイルス感染の後に起こり、前頸部の痛みと発熱を伴います。炎症によるホルモンの漏れ出しで、多くは数か月で自然回復します。
甲状腺炎について詳しく

無痛性甲状腺炎

痛みがなく、動悸・体重減少などの症状だけが出ます。出産後や橋本病の素因がある方に起こりやすく、これも一過性です。
甲状腺炎について詳しく

このほか、機能性甲状腺結節(プランマー病)、ヨウ素の過剰摂取、甲状腺ホルモン薬の飲みすぎ、まれにTSHを作る下垂体腫瘍などが原因になります。

原因の見分け方

項目 バセドウ病 亜急性甲状腺炎 無痛性甲状腺炎
前頸部の痛み なし あり(強い) なし
経過 治療しないと持続 一過性(数か月) 一過性(数か月)
甲状腺の腫れ びまん性・やわらかい 痛む部分が硬い 軽度またはなし
眼の症状 あることがある なし なし
TRAb(血液) 陽性 陰性 陰性
CRP・赤沈(炎症反応) 正常 上昇 正常
放射性ヨウ素摂取率 高い 低い 低い

検査・当院での対応

当院(総合内科)では、次の検査で原因の見当をつけます。

  • 血液検査:TSH(低下)、FT4・FT3(上昇)、TRAb(バセドウ病で陽性)、CRP・赤沈、肝機能・血算
  • 甲状腺エコー:大きさ・血流・結節・炎症部位の確認
  • 心電図:頻脈・心房細動の確認

放射性ヨウ素摂取率シンチグラフィが必要な場合、治療方針(抗甲状腺薬・放射性ヨウ素・手術)の決定、眼症状が強い場合、妊娠中・重症例は、甲状腺専門医療機関と連携・ご紹介します。健康診断でTSH・FT4の異常を指摘された方の再検査にも対応しています。

治療の考え方(原因別)

  • バセドウ病:抗甲状腺薬、放射性ヨウ素内用療法、手術のいずれかを選びます(詳細)。
  • 亜急性甲状腺炎:消炎鎮痛薬やステロイド、動悸にβ遮断薬。抗甲状腺薬は無効です(詳細)。
  • 無痛性甲状腺炎:多くは経過観察とβ遮断薬による対症療法です(詳細)。

いずれの原因でも、動悸・手のふるえといった症状にはβ遮断薬で対症療法を行いながら、原因に応じた治療を進めます。院外処方箋をお渡しします。

受診の目安

動悸・体重減少・発汗・手のふるえが続く、前頸部の腫れや痛みがある、健康診断で甲状腺の数値の異常を指摘された、という場合は内科で甲状腺を含めた血液検査を受けてください。

著しい高熱、意識がもうろうとする、強い動悸・不整脈がある場合は「甲状腺クリーゼ」という緊急事態の可能性があります。すぐに救急受診してください。

よくある質問

Q. バセドウ病かどうかは、どうやって分かりますか?

A. 血液検査のTRAb(TSH受容体抗体)が陽性であること、甲状腺エコーでびまん性の腫大と血流増加がみられること、前頸部の痛みがないこと、経過が持続することなどから判断します。炎症反応(CRP・赤沈)が上がっていれば亜急性甲状腺炎を考えます。

Q. 放っておくとどうなりますか?

A. バセドウ病を治療せず放置すると、心房細動や心不全、骨粗鬆症、まれに甲状腺クリーゼなど重い合併症につながります。甲状腺炎によるものは一過性ですが、動悸が強い時期の対症療法や、回復期の機能低下のチェックが必要です。

Q. 一過性のものと、持続するものを区別できますか?

A. 血液検査(TRAb・炎症反応)と甲状腺エコー、症状の経過で多くは区別できます。判断が難しい場合は、放射性ヨウ素摂取率の検査ができる専門施設と連携します。

このページについて

  • 監修医:院長 片山泰輔(日本内科学会総合内科専門医/日本腎臓学会腎臓内科専門医)
  • 所属:リーレクリニック大手町
  • 更新日:2026年9月8日
  • 関連情報:大手町の内科(一般内科)

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