大手町の内科・男性更年期障害(テストステロン治療)専門クリニック
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筋トレの美容効果



筋トレは最高の美容法?|筋肉が肌・シミ・アンチエイジングに与える影響を最新エビデンスで解説

美容のために筋トレをする時代へ

美容というと、

  • スキンケア
  • 美容医療
  • サプリメント

を思い浮かべる方が多いかもしれません。

しかし近年、美容医学で注目されているのが「筋肉は内分泌臓器である」という考え方です。

筋肉は運動すると、マイオカイン(Myokine)と呼ばれるさまざまな生理活性物質を分泌します。

これらは全身に作用し、

  • 炎症を抑える
  • 糖代謝を改善する
  • 脂肪を減らす
  • 老化を抑える可能性

などが研究されています。

さらに最近では、「筋肉量が多い人ほど肌の状態が良い」という興味深い研究も報告されています。


筋肉量が多い人ほどシミが少ない?

2023年、日本の研究グループは、中高年女性を対象に筋肉量と皮膚の状態を解析しました。

その結果、筋肉量が多い人ほど

  • シミが少ない
  • シワが少ない
  • 肌のキメが整っている
  • 赤みが少ない

と報告されました。

これは「筋トレをしたらシミが消える」と証明した研究ではありません。

しかし年齢などを補正しても関連が認められたことから、筋肉が肌へ何らかの良い影響を与えている可能性が注目されています。


筋肉から分泌される「Myonectin(マイオネクチン)」とは?

その候補として注目されているのがMyonectin(CTRP15)というマイオカインです。

Myonectinは筋収縮によって骨格筋から分泌され、

  • 脂質代謝改善
  • インスリン感受性改善
  • 抗炎症作用
  • AMPK活性化
  • ミトコンドリア機能改善

などに関与すると考えられています。

運動することによってこのMyonectinが増加することも多くの研究で報告されています。


Myonectinはシミを減らす?

さらに興味深い研究があります。

培養したメラノサイト(色素細胞)へMyonectinを加えるとメラニン産生が濃度依存的に低下しました。

つまり筋肉から分泌されたMyonectinが、皮膚へ作用してシミの原因となるメラニン産生を抑える可能性が考えられています。

ただしここで重要なのは、これは細胞実験が中心という点です。

現時点では、「筋トレでMyonectinが増え、ヒトのシミが改善する」ことを直接証明した臨床試験はまだありません。

現段階では、非常に有望なメカニズムとして期待されている分野です。


美容効果はMyonectinだけではありません

筋トレが美容に良い理由は、Myonectinだけではありません。

慢性炎症を抑える

筋肉からは、

  • Irisin
  • BAIBA
  • Decorin
  • IL-6(運動時)

など多くのマイオカインが分泌されます。

これらは、慢性的な炎症や酸化ストレスを抑える働きがあると考えられています。

慢性炎症は、皮膚老化やシワ、シミにも関係していることが知られています。


インスリン感受性が改善する

筋トレによって筋肉量が増えると、血糖値が安定しやすくなります。

高血糖状態では、AGEs(終末糖化産物)という老化物質が増加します。

AGEsは

  • 肌の黄ばみ
  • ハリ低下
  • シワ

との関連が報告されています。

つまり、筋トレは糖化を抑えることで、肌の老化予防にも役立つ可能性があります。


血流が改善する

運動によって血流が改善すると、皮膚へ酸素や栄養が届きやすくなります。

また、一酸化窒素(NO)の産生が増えることで、血管機能の改善も期待されています。

血流改善は健康的な肌色や創傷治癒にも重要な役割を果たしています。


テストステロンが美容をサポートする可能性

筋力トレーニングは、テストステロンの自己分泌維持にも役立つことが知られています。

また筋トレと減量によって体脂肪が減ると、遊離テストステロンが改善することも報告されています。

テストステロンは、

  • 筋肉量維持
  • 皮脂バランス
  • 毛髪
  • 活力

などに関与しており、男性では美容や若々しさにも重要なホルモンです。

もちろん筋トレだけで大きくテストステロンが上昇するわけではありませんが、長期的な生活習慣として非常に重要です。

男性更年期障害(LOH症候群)の症状や治療については▶こちらで詳しく解説しています。


筋トレは「見た目年齢」にも影響する

筋トレによって得られる美容効果は、肌だけではありません。

例えば、

  • 姿勢が良くなる
  • 筋肉量が増えてメリハリのある体型になる
  • 体脂肪が減る
  • むくみが改善しやすくなる
  • 基礎代謝が維持される

など、見た目の若々しさに関わる多くの変化が期待できます。

さらに運動習慣は睡眠の質を改善し、ストレス軽減にも役立つため、結果として肌のコンディション改善にもつながる可能性があります。


まだ分からないこともあります

一方で、現在のエビデンスでは、次のことはまだ証明されていません。

  • 筋トレだけでシミが消える
  • Myonectinを増やせば美白になる
  • 特定の筋トレメニューで美容効果が高まる

つまり、筋トレは美容医療の代わりではありません。

しかし、肌・代謝・ホルモン・体型など、さまざまな方向から美容をサポートする可能性があり、そのメカニズムが次々と明らかになっています。


まとめ

近年、筋肉は単に体を動かす組織ではなく、全身へ良い影響を与える「内分泌臓器」として注目されています。

筋肉から分泌されるMyonectinなどのマイオカインは、抗炎症作用や代謝改善作用に加え、メラニン産生を抑える可能性も報告されています。

現時点では、「筋トレでシミが改善する」とまでは証明されていません。

しかし、筋トレは

  • 肌老化の抑制
  • 糖化の予防
  • 血流改善
  • ホルモンバランスの維持
  • 体脂肪の減少
  • 姿勢や体型の改善

など、美容につながる多くのメリットが期待できます。

美容医療やスキンケアに加えて、筋トレという生活習慣を取り入れることは、科学的にも理にかなったアンチエイジング戦略と言えるでしょう。


参考文献

  1. Nishikori S, Yasuda J, Murata K, Takegaki J, Harada Y, Shirai Y, Fujita S. Resistance training rejuvenates aging skin by reducing circulating inflammatory factors and enhancing dermal extracellular matrices. Scientific Reports. 2023;13:10214.
  2. ポーラ化成工業株式会社. 美と筋肉―筋肉に秘められた美肌作用―(IFSCC 第30回ミュンヘン大会発表, 2018). プレスリリース
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  4. Pedersen BK. The Physiology of Optimizing Health with a Focus on Exercise as Medicine. Annual Review of Physiology. 2019;81:607-627.
  5. Booth FW, Roberts CK, Thyfault JP, Ruegsegger GN, Toedebusch RG. Role of Inactivity in Chronic Diseases: Evolutionary Insight and Pathophysiological Mechanisms. Physiological Reviews. 2017;97(4):1351-1402.
  6. Finkelstein JS, et al. Gonadal Steroids and Body Composition, Strength, and Sexual Function in Men. N Engl J Med. 2013.
  7. 日本抗加齢医学会. 日本抗加齢医学会 公式サイト
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