大手町の内科・男性更年期障害(テストステロン治療)専門クリニック
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モテや恋愛行動とテストステロン



女性からの「モテ」とテストステロンは関係する?|男性的魅力・恋愛行動と男性ホルモンの意外な関係

「テストステロンが高い男性ほどモテる」は本当?

「テストステロンが高い男性は女性からモテる」

という話を聞いたことがあるかもしれません。

確かにテストステロンは、

  • 筋肉量
  • 体毛
  • 性欲
  • 活力
  • 競争行動

など、男性らしい身体的・行動的特徴と関係しています。

では、テストステロンが高い男性ほど、実際に女性から魅力的に見えるのでしょうか?

結論から言うと、「テストステロンが高いほど単純にモテる」とまでは言えません。

しかし、テストステロンは、男性としての性的・社会的な魅力を形成する一部の要素や、異性へのアプローチ行動に関係している可能性があります。

そして非常に興味深いことに、独身男性は、長期的な交際関係にある男性よりテストステロンが高いという研究結果が、複数の研究で報告されています。


テストステロンは「男性らしさ」を作るホルモン

テストステロンとは、精巣で作られる主要な男性ホルモンです。

思春期以降、

  • 筋肉
  • 体毛
  • 性欲
  • 精子形成

など、男性の身体的特徴に大きく関与します。

そのため、テストステロンが適切に維持されていることは、男性的な身体と性機能を維持するための重要な条件です。

ただし、「テストステロンが高ければ高いほど男性的で魅力的」

という単純な話ではありません。

テストステロンには適正な範囲があり、極端に高い状態を目指すことが健康的というわけではありません。


女性は「テストステロンそのもの」を見ているわけではない

女性から見た男性の魅力には、

  • 身長
  • 体格
  • 筋肉
  • 清潔感
  • 性格
  • 社会的地位
  • 自信
  • 会話能力
  • 匂い
  • 相性

など、非常に多くの要素があります。

テストステロンは、これらの一部に間接的に影響する可能性があります。

例えば、テストステロンは筋肉量や体脂肪、体毛、声などの男性的特徴と関係します。

社会的地位や年収へ間接的な影響があるという報告もあります。

しかし、女性が男性の血中テストステロン値そのものを感知して評価しているわけではありません。

ここは非常に重要です。


テストステロンが高い顔=必ずモテる?

以前から、

「テストステロンが高い男性は顔つきが男性的になり、それが女性から好まれる」

という仮説がありました。

しかし研究結果は、それほど単純ではありません。

男性的な顔は、

「男らしい」「支配的」

と評価されやすい一方で、

必ずしも「性的に魅力的」と評価されるわけではありません。

実際、男性の顔をテストステロンの影響を受けた形態に加工して女性に評価してもらった研究では、テストステロンによる男性的特徴は「優位性・dominance」と関連しましたが、単純に「男性的なほど魅力的」という結果にはなりませんでした。

つまり、男らしさとモテは同じものではありません。


テストステロンは「モテるための行動」に関係する

一方で、テストステロンと恋愛・性的行動の関係については、より一貫した知見があります。

テストステロンは、

mating effort(配偶者獲得のための努力)

と呼ばれる行動に関係すると考えられています。

具体的には、

  • 異性への関心
  • 異性にアプローチする行動
  • 男性同士の競争
  • リスクを取る行動
  • 社会的地位を求める行動

などです。

つまり、テストステロンは、「女性からモテる」という結果そのものよりも、女性にアプローチし、競争し、パートナーを獲得しようとする行動に関係している可能性があります。


テストステロンが高い男性は恋愛市場に出やすい?

ここからが非常に面白いところです。

複数の研究で、独身男性は、長期的な恋愛関係にある男性よりテストステロンが高いことが報告されています。

2003年に発表された研究では、長期的な恋愛関係にある男性のテストステロンは、交際していない男性より約21%低いという結果が得られました。

しかも、「結婚しているかどうか」よりも、実際にコミットした恋愛関係にあるかどうかとの関連が重要でした。


「独身男性の方がテストステロンが高い」は本当

その後も同様の研究が積み重なっています。

2010年の研究では、

  • 独身男性
  • カジュアルな交際をしている男性
  • 長期的な交際関係にある男性

を比較。

男性では、

独身・カジュアルな交際 > 長期的な交際

というテストステロンのパターンが確認されました。

さらに、2007年の研究でも、独身男性は、同じ都市に恋人がいる男性や遠距離恋愛中の男性よりテストステロンが高いという結果が得られています。


既婚男性はテストステロンが低い?

ここで、

「結婚するとテストステロンが下がる」

と単純に考えてはいけません。

重要なのは、結婚という制度そのものより、長期的なパートナー関係や子育てへの投資との関連です。

実際、結婚していない男性でも、長期的な恋愛関係に入っている場合にはテストステロンが低いことがあります。

逆に、「既婚=必ず低テストステロン」でもありません。


では「テストステロンが高いから独身」なのか?

ここには非常に重要な問題があります。

テストステロンと恋愛関係には、逆方向の因果関係も考えられるからです。

つまり、次の2つの方向が考えられます。

仮説① テストステロン→行動

テストステロンが高い

異性への関心・競争行動が強い

パートナー獲得行動が増える

独身・交際開始前の状態になりやすい

仮説② 行動→テストステロン

恋愛関係を築く

パートナー・子育てへの投資が増える

mating effortが低下

テストステロンが低下

現在の研究では、

この両方が関係している可能性

が考えられています。

実際、父親や長期的なパートナー関係にある男性ではテストステロンが低い傾向があることが、66研究・114効果をまとめたメタ解析でも確認されています。


恋愛をするとテストステロンが下がるのは悪いこと?

必ずしもそうではありません。

これは、

「男性としての能力が低下した」

という意味ではありません。

むしろ、テストステロンは、

「異性を獲得するための競争」

だけでなく、

「パートナーや子どもへの投資」

との間で変化する可能性があります。

つまり、独身時代には、

「より多くの相手を獲得する」

ことに適した生理状態。

長期的なパートナー関係や子育てでは、

「現在のパートナーや子どもに投資する」

ことに適した状態。

という、生活環境に応じたホルモン調整として考えることもできます。


「モテ」とテストステロンを考えるときに重要なこと

ここまでの研究を総合すると、テストステロンは、

① 男性的身体特徴

筋肉・体毛・声など

② 性欲・異性への関心

③ 競争・アプローチ行動

④ パートナー獲得

という一連の行動に関係する可能性があります。

しかし、

「テストステロンが高い=女性からモテる」

という直接的な関係が確立しているわけではありません。

女性からの魅力評価は、外見、性格、社会的能力、清潔感、経済力、会話能力など、非常に多くの要因によって決まります。


そして興味深いのが「テストステロンとコルチゾール」

男性の魅力について研究すると、テストステロンだけでは説明できないことが分かります。

特に注目されているのが、テストステロンとコルチゾールの組み合わせです。

一部の研究では、テストステロンが高く、コルチゾールが低い男性の匂いが女性から魅力的に評価されたという報告があります。

これは、テストステロンとコルチゾールのコラムでも紹介した、

Dual Hormone Hypothesis

にもつながります。

つまり、

「テストステロンをとにかく高くする」

のではなく、

十分なテストステロンを維持しながら、慢性的なストレスや睡眠不足を避ける

ことの方が、男性としての健康やパフォーマンスを考える上では重要なのかもしれません。


テストステロンを上げれば「モテる」のか?

ここは明確に区別する必要があります。

医学的にテストステロンが不足している男性では、TRTによって、

  • 性欲
  • 勃起機能
  • 活力
  • 気分
  • 筋肉量

などが改善する可能性があります。

結果として、本人の自信や活動性が改善し、恋愛や対人関係に良い影響を与える可能性はあります。

しかし、テストステロンが正常な男性にさらに大量のテストステロンを投与すれば、

「モテるようになる」

という医学的エビデンスはありません。

むしろ、不適切な高用量のアナボリックステロイド使用は、

  • 精巣機能低下
  • 不妊
  • 多血症
  • 脂質異常
  • 高血圧
  • 精神症状

などの問題を起こす可能性があります。


男性としての魅力を高めるなら、まず「適正なテストステロン」

テストステロンは、

「高ければ高いほど良いホルモン」

ではありません。

重要なのは、

自分にとって正常なテストステロンを維持すること。

そのためには、

  • 十分な睡眠
  • 筋力トレーニング
  • 有酸素運動
  • 適正体重
  • バランスの良い食事
  • 過度な飲酒を避ける
  • 慢性的なストレスを減らす

といった生活習慣が基本になります。

そして、

「以前より性欲が落ちた」

「筋肉が落ちてきた」

「疲れやすい」

「仕事への意欲がなくなった」

「朝立ちが減った」

などの症状がある場合には、

単純に「年齢のせい」と考えず、

一度テストステロンを測定してみる価値があります。


当院からのメッセージ

テストステロンと「モテ」の関係は、

単純なものではありません。

現在のエビデンスから最も妥当なのは、

テストステロンは男性の性的関心や異性へのアプローチ、競争行動などに関係し、結果としてパートナー獲得行動に影響する可能性がある

という考え方です。

実際、独身男性は長期的なパートナー関係にある男性よりテストステロンが高い

という関連は、複数の研究とメタ解析で確認されています。

ただし、

「テストステロンが高いから独身なのか」

「独身だからテストステロンが高いのか」

は完全には切り分けられていません。

そして、

テストステロンが高ければ女性から必ずモテるわけでもありません。

男性としての魅力は、ホルモンだけではなく、身体、性格、コミュニケーション能力、社会的能力、清潔感など、多くの要素の組み合わせです。

テストステロンについて大切なのは、

「できるだけ高くする」ことではなく、

自分にとって適切な値を維持し、心身ともに良好な状態を保つこと。

それが、性機能だけでなく、仕事、運動、対人関係、そして長い人生を楽しむための土台になると考えられます。



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