ペルーへの旅行では、訪問する地域によって必要な感染症対策が大きく異なります。
リマやクスコ、マチュピチュなどの一般的な観光ルートと、アマゾン地域など低地への旅行では、黄熱やマラリアのリスクが異なります。
そのため「ペルー旅行ならこのワクチン」という一律の考え方ではなく、
- リマだけか
- クスコ・マチュピチュに行くのか
- アマゾン地域まで行くのか
- 何日間滞在するのか
- 山間部・農村部に滞在するのか
を確認して対策を決めることが重要です。
ペルー旅行で検討する予防接種
A型肝炎
ペルーではA型肝炎ワクチンが重要な渡航前ワクチンの一つです。
CDCはペルーへの渡航者に対して、1歳以上の未接種者へのA型肝炎ワクチンを推奨しています。
B型肝炎
未接種者では年齢や渡航内容などを考慮して検討します。
破傷風
ハイキング、トレッキング、アウトドア活動などでけがをする可能性がある場合は、定期接種歴を確認します。
腸チフス
特に、
- 地方への旅行
- 長期滞在
- 衛生環境が不確かな地域への滞在
- 現地で生活する旅行
などでは検討します。
ペルーの黄熱ワクチンは「どこに行くか」が重要
ペルーでは黄熱ワクチンの推奨地域と、推奨されない地域があります。
CDCでは、標高2,300m未満の一部地域を中心に黄熱ワクチンを推奨しています。
一方、
- リマ
- クスコ市
- マチュピチュ
- インカトレイル
- 標高2,300mを超える地域
など、旅行先によっては黄熱ワクチンが推奨されません。
また、ペルー入国そのものに黄熱ワクチン証明書が一律に必要というわけではありません。
したがって、「ペルーに行く=黄熱ワクチンが必要」ではありません。
アマゾン地域などへ足を延ばす場合には、渡航ルートを確認して黄熱ワクチンの適応を判断することが重要です。
ペルーのマラリア対策
ペルーでは、マラリアも地域によってリスクが異なります。
CDCによると、アンデス山脈の東側で標高2,500m未満の地域、特にアマゾン地域などではマラリア感染リスクがあります。
一方、
- リマ
- クスコ市
- マチュピチュ
- チチカカ湖
- アレキパ
- イカ
などの主要な高地観光地ではマラリアの感染リスクは基本的にありません。
そのため、マラリア予防薬の必要性も旅行ルートによって判断します。
マチュピチュ・クスコでは高山病にも注意
ペルー旅行では、感染症だけでなく高山病への対策も重要です。
クスコは標高約3,400mに位置し、マチュピチュ周辺も日本の一般的な都市とは大きく異なる標高環境です。
高山病対策では、
- 到着後すぐに無理な運動をしない
- 十分な休息をとる
- 飲酒を控える
- 高度を急激に上げない
などが重要です。
過去に高山病を起こしたことがある方や、高地滞在に不安がある方は、渡航前に医師へ相談してください。
ペルー旅行で注意したい感染症
食事・水
旅行者下痢症、A型肝炎、腸チフスなどのリスクがあります。
蚊
低地やアマゾン地域では蚊を媒介する感染症に注意します。
呼吸器感染症
国際旅行では一般的な感染対策として、手洗い、換気、人混みでの対策などを行います。
企業の海外赴任・海外出張、ご家族での帯同を予定されている方は、以下もあわせてご確認ください。
ペルー旅行の渡航前チェック
- A型肝炎
- B型肝炎
- 破傷風
- 腸チフス
- 黄熱
- マラリア予防薬
- 高山病対策
- 虫よけ
- 海外旅行保険
- 常用薬
- 英文薬剤証明書
- トレッキング・アウトドア用品
特に「リマ+クスコ+マチュピチュ」と「アマゾンまで行く旅行」では対策が異なるため、旅行日程を持参して相談することをおすすめします。
よくある質問
Q. マチュピチュに行く場合、黄熱ワクチンは必要ですか?
A. マチュピチュやクスコなどの高地観光だけであれば、黄熱ワクチンが推奨されないケースがあります。アマゾンなど低地へ行く場合は判断が変わるため、具体的な旅程を確認してください。
Q. ペルー旅行ではマラリア予防薬が必要ですか?
A. リマ、クスコ、マチュピチュなどの主要観光地だけであれば通常は必要ありません。一方、アンデス東側の低地やアマゾン地域では予防薬を検討します。
Q. ペルー旅行ではA型肝炎ワクチンが必要ですか?
A. A型肝炎はペルー旅行前に検討する代表的なワクチンです。
Q. ペルー旅行では高山病の薬も相談できますか?
A. 高地への移動予定や過去の高山病歴などを確認したうえで、必要に応じて相談できます。
関連する渡航先
アナフィラキシー・ハチ刺傷への備え
渡航先では、ハチ・スズメバチなどの刺す昆虫や、食物・薬剤などによってアナフィラキシーが起こることがあります。ペルーのアマゾン地域では毒蛇やクモなどによる咬傷のリスクもあります。
過去にハチ刺傷や食物・薬剤などでアナフィラキシーを起こしたことがある方、動物咬傷のリスクがある活動を予定している方は、渡航前にアドレナリン自己注射薬(エピペン)の携行について医師にご相談ください。動物に咬まれたり刺されたりした場合は、応急処置後、速やかに現地医療機関を受診してください。
詳しくは海外旅行のエピペン・アナフィラキシー対策をご覧ください。
参考情報
- 厚生労働省検疫所(FORTH)「海外渡航のためのワクチン」
https://www.forth.go.jp/moreinfo/topics/useful_vaccination.html - CDC Yellow Book 2026「Yellow Fever Vaccine and Malaria Prevention Information, by Country」
https://www.cdc.gov/yellow-book/hcp/preparing-international-travelers/yellow-fever-vaccine-and-malaria-prevention-information-by-country.html - CDC Yellow Book 2026「The Pre-Travel Consultation」
https://www.cdc.gov/yellow-book/hcp/preparing-international-travelers/the-pre-travel-consultation.html - CDC Travelers’ Health「Peru」
https://wwwnc.cdc.gov/travel/destinations/traveler/none/peru - CDC Yellow Book 2026「Peru」
https://www.cdc.gov/yellow-book/hcp/americas-caribbean/peru.html
※渡航先の感染症リスク、予防接種の推奨、入国条件などは変更される場合があります。本ページは一般的な情報であり、実際の予防接種・予防薬の必要性は、渡航先、滞在期間、活動内容、年齢、既往歴、予防接種歴などを確認したうえで医師が判断します。
情報確認日:2026年9月14日