ハワイ旅行を予定している方から、
「ハワイに行くのにワクチンは必要ですか?」
「A型肝炎や破傷風の予防接種は受けた方がいいですか?」
といった相談を受けることがあります。
一般的な短期のハワイ旅行では、東南アジアや南アジア、アフリカなどへの旅行と比べ、渡航者全員に特別なワクチンを追加するケースは多くありません。
一方で、海外旅行前には日本の定期予防接種が済んでいるかを確認し、旅行内容や滞在期間によって必要な対策を検討することが重要です。
ハワイ旅行では特別なワクチンが必要?
一般的な短期の観光旅行であれば、特別な渡航ワクチンが必要になるケースは多くありません。
FORTHでは、米国への渡航について、定期予防接種を済ませておくことに加え、破傷風ワクチンを「受けておきたい予防接種」として挙げています。
ただし、必要な予防接種は、
- 年齢
- 過去の予防接種歴
- 滞在期間
- ハワイでの活動内容
- アウトドア活動の有無
- 長期滞在や留学かどうか
などによって異なります。
ハワイ旅行前に確認したい予防接種
定期予防接種
海外旅行前には、まず日本の定期予防接種が済んでいるか確認しましょう。
特に、麻しんなどは国際的な移動によって感染する可能性があります。
WHOも海外渡航前には、通常の予防接種が最新の状態になっているか確認することを勧めています。
破傷風
ハイキング、キャンプ、ビーチや自然環境での活動など、けがをする可能性がある場合には、破傷風の予防接種歴を確認しておくことが重要です。
A型肝炎
一般的なハワイ短期旅行で一律に接種が必要というわけではありません。
ただし、旅行内容や個人の健康状態などによっては、A型肝炎を含めた渡航前の予防接種について医師に相談することがあります。
ハワイで注意したい感染症
ハワイでは、ワクチンだけでなく、蚊や食事・水、動物などへの対策も重要です。
米国では地域によってウエストナイル熱などの蚊媒介感染症が発生しており、ハワイでもデング熱の発生が報告されています。
また、動物との接触による狂犬病のリスクもあるため、野生動物や見知らぬ動物には近づかないことが重要です。
ハイキング・アウトドア旅行ではハチ刺傷にも注意
ハワイでハイキング、キャンプ、自然公園でのアクティビティを予定している場合は、蚊やダニだけでなく、ハチ・スズメバチなどによる刺傷にも注意が必要です。
特に、過去にハチやスズメバチなどに刺されて、全身のじんましん、息苦しさ、喉の違和感、血圧低下などのアナフィラキシーを起こしたことがある方は、海外旅行前に医師へ相談することをおすすめします。
こうした方では、渡航先での医療機関へのアクセスや旅行内容などを考慮し、アドレナリン自己注射薬(エピペン)の携行を検討します。
詳しくは海外旅行中のアナフィラキシー対策をご覧ください。
海外旅行や海外赴任では、ハチ刺傷だけでなく、現地の食材や食品表示の違いによる食物アレルギー、薬剤アレルギーなどによってもアナフィラキシーが起こることがあります。特に海外赴任・長期滞在では、日常的に現地の食事を摂る機会が増えるため、食物アレルギーのある方は渡航前の備えがより重要になります。
また、サンゴ礁でのクラゲ刺傷にも注意してください。
CDCも、重度のアレルギーや刺す昆虫に対するアレルギーがある旅行者について、渡航前にアドレナリン自己注射薬の準備、使用方法の確認、アナフィラキシー時の対応計画を確認するよう推奨しています。
こんな旅行では事前に相談を
- ハイキング・キャンプ
- 自然公園でのアクティビティ
- 農村部や自然地域での長期滞在
- 医療機関へのアクセスが限られる地域への旅行
- 過去にハチ刺傷でアナフィラキシーを起こしたことがある方
エピペンが必要かどうかは、過去のアレルギー反応の内容、旅行先、活動内容、医療機関へのアクセスなどを踏まえて判断します。
また、海外では薬剤名や規格が異なることがあるため、処方を受けた場合には、旅行中もすぐ取り出せる場所に携行し、可能であれば処方内容を確認できる書類も一緒に持参することをおすすめします。CDCも、自己注射用エピネフリンを必要とする旅行者には、機内持ち込み手荷物などすぐアクセスできる場所での携行と、処方医による説明書類の携帯を勧めています。
ハワイ旅行前に確認したい入国手続き
ESTA
日本国籍者が米国へ観光・商用目的で90日以内の滞在をする場合、ビザ免除プログラムの対象となることがあります。
ビザ免除プログラムを利用する場合は、渡航前にESTAの承認が必要です。
ESTAの制度や料金は変更されることがあるため、申請前には必ず米国政府の公式情報をご確認ください。
パスポート
ESTAは申請時のパスポートと紐づいています。パスポートを更新した場合などは、ESTAについても再確認が必要です。
入国情報:2026年9月確認
ビザ・電子渡航認証・入国条件は変更される可能性があります。渡航前に必ず各国政府・EU等の公式情報をご確認ください。
入国条件は変更される可能性があります。渡航前に必ず米国政府・米国大使館等の公式情報をご確認ください。
ハワイ旅行まで時間がない場合
一般的な短期旅行であれば、特別なワクチンが多数必要になるケースは多くありません。
ただし、予防接種歴が不明な場合、長期滞在・留学の場合、持病や服薬がある場合などは、出発前に一度確認しておくと安心です。
ハワイ旅行前のチェックリスト
- パスポート
- ESTA
- 海外旅行保険
- 常用薬
- 定期予防接種の確認
- 旅行中の感染症対策
- 必要に応じた予防接種の相談
LIRE Clinicの海外渡航前相談
ハワイ旅行を含め、海外渡航前の予防接種や健康管理について医師がご相談に対応しています。
「自分にはワクチンが必要なのか分からない」という方も、渡航先、滞在期間、旅行内容、これまでの予防接種歴などを確認しながらご相談いただけます。
よくある質問
Q. ハワイ旅行にA型肝炎ワクチンは必要ですか?
A. 一般的な短期旅行者全員に必要というわけではありません。渡航内容や滞在期間、個人の状況などを踏まえて検討します。
Q. ハワイ旅行に破傷風ワクチンは必要ですか?
A. 米国への渡航では破傷風の予防接種が検討されます。過去の接種歴や旅行内容を確認した上で判断します。
Q. ハワイ旅行に狂犬病ワクチンは必要ですか?
A. 一般的な短期観光で一律に必要というわけではありません。動物との接触が想定される場合など、旅行内容によって検討することがあります。
海外渡航・ワクチンについて
ハワイ以外の渡航先の情報や、海外赴任・海外出張、ご家族での帯同を予定されている方は、以下もあわせてご確認ください。
参考文献・公式情報
- 厚生労働省検疫所(FORTH)「米国(本土)」
https://www.forth.go.jp/destinations/country/usa.html - 厚生労働省検疫所(FORTH)「海外渡航のためのワクチン」
https://www.forth.go.jp/moreinfo/topics/useful_vaccination.html - WHO「Vaccines and travel」
https://www.who.int/travel-advice/vaccines - U.S. Department of State「Visa Waiver Program」
https://travel.state.gov/content/travel/en/us-visas/tourism-visit/visa-waiver-program.html - U.S. Customs and Border Protection「ESTA」
https://esta.cbp.dhs.gov/