ローマ、フィレンツェ、ミラノ、ベネチアなどへの短期観光では、一般的に東南アジアやアフリカへの旅行ほど多くの渡航ワクチンを必要とするケースはありません。
ただし、海外旅行前には定期予防接種の状況を確認し、旅行内容に応じて必要な対策を検討することが重要です。
イタリア旅行でワクチンは必要?
一般的な短期観光では、特別な渡航ワクチンが必要になるケースは多くありません。
ただし、WHOは国際旅行前に通常の予防接種が最新の状態になっているか確認することを推奨しています。
イタリア旅行前に確認したいワクチン
麻しん・風しん
海外旅行前には、麻しん・風しんの接種歴を確認しましょう。
ヨーロッパでは麻しんの流行が繰り返されており、WHOも予防接種の重要性を示しています。
破傷風
旅行中のけがに備えて、過去の破傷風ワクチンの接種歴を確認します。
A型肝炎
一般的なイタリア短期旅行で一律に必要というわけではありません。
滞在期間や旅行内容などによって検討する場合があります。
アウトドア活動
アルプスなどでハイキング・キャンプなどを予定している場合は、通常の都市観光とは異なる感染症対策が必要になる場合があります。
ドロミーティ・アルプスなどの山岳旅行ではハチ刺傷にも注意
ドロミーティやアルプスなど山岳地域での登山やトレッキング、キャンプなどのアウトドア旅行を予定している場合は、蚊やダニだけでなく、ハチ・スズメバチなどによる刺傷にも注意が必要です。
特に、過去にハチやスズメバチなどに刺されて、全身のじんましん、息苦しさ、喉の違和感、血圧低下などのアナフィラキシーを起こしたことがある方は、海外旅行前に医師へ相談することをおすすめします。
こうした方では、渡航先での医療機関へのアクセスや旅行内容などを考慮し、アドレナリン自己注射薬(エピペン)の携行を検討します。
詳しくは海外旅行中のアレルギー対策をご覧ください。
海外旅行や海外赴任では、ハチ刺傷だけでなく、現地の食材や食品表示の違いによる食物アレルギー、薬剤アレルギーなどによってもアナフィラキシーが起こることがあります。特に海外赴任・長期滞在では、日常的に現地の食事を摂る機会が増えるため、食物アレルギーのある方は渡航前の備えがより重要になります。
また、マダニなど他の刺す虫にも注意してください。
CDCも、重度のアレルギーや刺す昆虫に対するアレルギーがある旅行者について、渡航前にアドレナリン自己注射薬の準備、使用方法の確認、アナフィラキシー時の対応計画を確認するよう推奨しています。
こんな旅行では事前に相談を
- ドロミーティ・アルプスなど山岳地域での登山・トレッキング
- キャンプ・アウトドア旅行
- 農村部・山間部での長期滞在
- 医療機関へのアクセスが限られる地域への旅行
- 過去にハチ刺傷でアナフィラキシーを起こしたことがある方
エピペンが必要かどうかは、過去のアレルギー反応の内容、旅行先、活動内容、医療機関へのアクセスなどを踏まえて判断します。
また、海外では薬剤名や規格が異なることがあるため、処方を受けた場合には、旅行中もすぐ取り出せる場所に携行し、可能であれば処方内容を確認できる書類も一緒に持参することをおすすめします。CDCも、自己注射用エピネフリンを必要とする旅行者には、機内持ち込み手荷物などすぐアクセスできる場所での携行と、処方医による説明書類の携帯を勧めています。
イタリア旅行前に確認したい入国手続き
日本国籍者は、イタリアへの90日以内の短期滞在について、観光など一定の目的であればビザ免除の対象です。イタリア外務省の公式情報では、日本も短期滞在のビザ免除対象国に含まれています。
一方、EUのETIASは2026年9月現在まだ運用されておらず、2026年第4四半期からの開始が予定されています。日本国籍者は対象となる予定です。
入国情報:2026年9月確認
ビザ・電子渡航認証・入国条件は変更される可能性があります。渡航前に必ず各国政府・EU等の公式情報をご確認ください。
入国条件やETIASの開始時期は変更される可能性があります。渡航前にイタリア政府・EUの公式情報をご確認ください。
イタリア留学・長期滞在の場合
観光などの短期滞在と、留学・就労・海外赴任などの長期滞在では必要な手続きが異なります。
長期滞在の場合は、ビザ・滞在許可などについて早めに確認してください。
イタリア旅行まで時間がない場合
短期観光であれば、まず定期予防接種の確認を行いましょう。
接種歴が不明な場合や、長期滞在・留学・アウトドア活動を予定している場合は、出発前に医師へご相談ください。
よくある質問
Q. イタリア旅行にワクチンは必要ですか?
A. 一般的な短期観光では特別な渡航ワクチンが必要になるケースは多くありません。ただし、定期予防接種の確認は重要です。
Q. イタリア旅行にA型肝炎ワクチンは必要ですか?
A. 短期都市観光のすべての旅行者に必要というわけではありません。旅行内容や滞在期間などを踏まえて検討します。
Q. イタリア旅行に麻しんワクチンは必要ですか?
A. 年齢や過去の接種歴によって異なります。接種歴が不明な場合は医療機関へご相談ください。
海外渡航・ワクチンについて
イタリア以外の渡航先の情報や、海外赴任・海外出張、ご家族での帯同を予定されている方は、以下もあわせてご確認ください。
参考文献・公式情報
- 厚生労働省検疫所(FORTH)「海外渡航のためのワクチン」
https://www.forth.go.jp/moreinfo/topics/useful_vaccination.html - WHO「Vaccines and travel」
https://www.who.int/travel-advice/vaccines - WHO Europe「Measles and rubella」
https://www.who.int/europe/health-topics/measles - イタリア外務省「短期滞在ビザ免除対象国リスト」
https://www.esteri.it/en/servizi-opportunita/ingressosoggiornoinitalia/visto_ingresso/paesi_esenti_visto/ - European Union「ETIAS」公式サイト
https://travel-europe.europa.eu/en/etias