大手町の内科・男性更年期障害(テストステロン治療)専門クリニック

脂質異常症

脂質異常症とは|コレステロール・中性脂肪が高いと言われた方へ

脂質異常症とは、血液中のLDLコレステロール(悪玉)・HDLコレステロール(善玉)・中性脂肪(トリグリセライド)のいずれかが基準値から外れた状態です。以前は「高脂血症」と呼ばれていましたが、HDLコレステロールが低いことも重要な異常であるため、現在は脂質異常症という名称が使われています。

脂質異常症そのものには症状がほとんどありません。しかし放置すると動脈硬化が進み、心筋梗塞・狭心症・脳梗塞・末梢動脈疾患など命に関わる病気のリスクが高まります。健康診断でコレステロールや中性脂肪の異常を指摘された場合は、一度内科でのご相談をおすすめします。

大手町・丸の内・神田・東京駅周辺で脂質異常症の診療をお考えの方へ

リーレクリニック大手町は、大手町駅 C2b出口直結・徒歩1分の内科クリニックです。平日は18:15まで診療しており、仕事帰りの受診にも対応しています。健康診断でLDL・中性脂肪・HDLの異常を指摘された方の再検査、他院からの通院の切り替え、心血管リスクの評価までご相談いただけます。

脂質異常症とは

コレステロールはLDL・HDL・中性脂肪に分けて測定されるのが一般的です。脂質異常症は、糖尿病高血圧・肥満に合併することが多く、これらが重なると動脈硬化はさらに進みやすくなります。

脂質異常症の診断基準

日本動脈硬化学会では、次の基準を用いています(空腹時採血が原則)。

項目 診断基準
LDLコレステロール 140mg/dL以上(高LDLコレステロール血症)
 境界域LDL 120〜139mg/dL
HDLコレステロール 40mg/dL未満(低HDLコレステロール血症)
中性脂肪(空腹時) 150mg/dL以上
中性脂肪(随時) 175mg/dL以上
non-HDLコレステロール 170mg/dL以上

診断基準と治療目標値は別のものです。治療で目指す値は、心血管リスクの高さによって変わります。

健診でコレステロールが高いと言われた方へ

健康診断で「LDLが高い」「中性脂肪が高い」「HDLが低い」「要精密検査」と指摘されても、すぐに薬が必要とは限りません。年齢や、高血圧糖尿病・喫煙・腎臓病・家族歴・心筋梗塞や脳梗塞の既往などを総合的に評価して方針を決めます。

「健診でLDL 120〜139mg/dL(境界域高LDL)」と言われたら?

境界域は、それだけで治療が必要とは限りませんが、他の危険因子(高血圧・糖尿病・喫煙・家族歴など)が重なると心血管リスクが上がります。まずは食事・運動・体重の見直しを行い、数か月後に再検査してリスクに応じて治療を検討します。詳しくはLDLコレステロールが高いと言われたら中性脂肪が高いと言われたら健康診断で異常を指摘された方へもご覧ください。

脂質異常症の原因

LDLが高い

  • 飽和脂肪酸の摂りすぎ
  • 遺伝(家族性高コレステロール血症)
  • 肥満・運動不足・加齢

中性脂肪が高い

  • 食べ過ぎ・飲酒
  • 糖質・甘い飲料の摂りすぎ
  • 糖尿病・肥満・運動不足

HDLが低い

  • 喫煙
  • 肥満・運動不足
  • 糖尿病

また、甲状腺機能低下症ネフローゼ症候群慢性腎臓病、一部の薬剤による続発性(二次性)の脂質異常症もあるため、必要に応じて血液検査で調べます。

家族性高コレステロール血症(FH)について

家族性高コレステロール血症(FH)は、生まれつきLDLコレステロールが高くなる体質で、若い年齢から動脈硬化が進みやすいことが知られています。次のような特徴がある場合は、FHの可能性を考えて詳しい評価や専門医への紹介を検討します。

  • 未治療でLDLコレステロールが180mg/dL以上
  • 若い年齢(男性55歳未満・女性65歳未満)で心筋梗塞・狭心症を起こした家族がいる
  • FHと診断された家族がいる
  • アキレス腱が厚い、皮膚や腱に黄色腫がある

脂質異常症の症状

脂質異常症だけではほとんど症状がありません。長期間放置すると、心筋梗塞・狭心症・脳梗塞・頸動脈狭窄・下肢閉塞性動脈硬化症など、動脈硬化性の病気を引き起こします。症状が出る前に治療を始めることが重要です。

当院で行う検査

当院では必要に応じて次を測定し、生活習慣だけでなく二次性脂質異常症の有無も評価します。

  • LDL・HDLコレステロール・中性脂肪・non-HDLコレステロール
  • 血糖・HbA1c
  • 肝機能・腎機能
  • 甲状腺機能(必要時)

脂質異常症の治療

治療は食事療法・運動療法・必要な場合の薬物療法が基本です。近年は「コレステロールを下げること」だけでなく、将来の心筋梗塞や脳梗塞を予防することが治療の目的とされています。

食事療法(有効な食べ方)

大切なのは単品の善し悪しよりも、「何を減らし、何に置き換えるか」という全体の組み立てです。

減らす:飽和脂肪酸

  • 肉の脂身・鶏皮・ラード・バター・生クリーム
  • 脂の多い加工肉(ベーコン・ソーセージ)
  • 洋菓子・菓子パン・クロワッサン

置き換える:不飽和脂肪酸

  • オリーブオイル・なたね油
  • 青魚(さば・いわし・さんま)のEPA・DHA
  • ナッツ・アボカド

増やす:食物繊維・大豆

  • 野菜・海藻・きのこ
  • 大麦・オートミール・全粒穀物(水溶性食物繊維がLDLを下げる)
  • 豆類・大豆製品(豆腐・納豆)

中性脂肪が高い方は

  • 糖質・甘い飲料・お菓子を控える
  • アルコールを減らす
  • 果物のとりすぎに注意

食事パターンとしては、地中海食・DASH食・日本食(The Japan Diet:魚・大豆・野菜・海藻・きのこを中心に、動物性脂肪と塩分を控える)が、LDL低下や心血管疾患の予防に有効とされています。主食は精製された白いパンより、米(できれば玄米)・そば・全粒穀物がすすめられます。トランス脂肪酸は日本人ではもともと摂取量が少ないため、まず飽和脂肪酸を減らすことが優先されます。

大豆食品と死亡率・心血管疾患の関係については、大豆・納豆・味噌は長生きにつながる?|死亡率との関係で解説しています。

バターとマーガリン、飽和脂肪酸とトランス脂肪酸の考え方は、「バターかマーガリンか」のコラムで詳しく解説しています。

運動療法

週150分以上の有酸素運動に加え、週2〜3回程度の筋力トレーニングが推奨されます。運動はHDLコレステロールの上昇、中性脂肪の低下、インスリン抵抗性の改善にも効果があります。

体重管理

体重を5〜10%減らすだけでも、LDL・中性脂肪・血圧・血糖が改善します。

薬物療法

薬剤 特徴
スタチン LDL低下作用が最も強く、心筋梗塞・脳梗塞の予防効果のエビデンスが豊富。第一選択
エゼチミブ 腸からのコレステロール吸収を抑える。スタチンと併用されることが多い
PCSK9阻害薬 注射薬。スタチンなどで目標に届かない高リスクの方やFHに用いる
ベムペド酸 スタチンが使いにくい方の選択肢
フィブラート系・選択的PPARαモジュレーター 中性脂肪を下げHDLを上げる。中性脂肪高値が主体の方に
EPA/EPA・DHA製剤 中性脂肪低下。高リスクの方で心血管イベント抑制のデータがある

代表的なスタチンには、アトルバスタチン・ロスバスタチン・ピタバスタチンなどがあります。リスクに応じて薬剤を選択します。

LDLはどこまで下げればよい?

目標値は全員同じではなく、心血管リスクの高さで変わります。

リスク別のLDLコレステロール管理目標値の目安。低リスク160未満、中リスク140未満、高リスク120未満、糖尿病などの高リスク合併100未満を考慮、心筋梗塞・脳梗塞の既往100未満(高リスクは70未満も考慮)。
リスク別のLDLコレステロール管理目標値の目安。高血圧・糖尿病・喫煙・慢性腎臓病・家族歴などが重なるほど、また心筋梗塞や脳梗塞の既往があるほど、より低い値を目指します。実際の目標は個々のリスク評価で決めます。
リスク区分 LDLコレステロール目標
一次予防・低リスク 160mg/dL未満
一次予防・中リスク 140mg/dL未満
一次予防・高リスク 120mg/dL未満
糖尿病などの高リスク合併 100mg/dL未満を考慮
二次予防(心筋梗塞・脳梗塞の既往) 100mg/dL未満(さらに高リスクでは70mg/dL未満も考慮)

薬を始める基準/生活習慣だけで改善できるケース

まず生活習慣の改善から

  • 危険因子が少なく心血管リスクが低い
  • 境界域〜軽度のLDL高値
  • 中性脂肪高値で、飲酒・食べ過ぎの影響が大きい
  • 若年で、既往や家族歴がない

早めに薬物療法を検討

  • 心筋梗塞・狭心症・脳梗塞の既往がある(二次予防)
  • 糖尿病・慢性腎臓病がある
  • LDLが著しく高い、家族性高コレステロール血症が疑われる
  • 複数の危険因子が重なり心血管リスクが高い
  • 中性脂肪が著しく高く、膵炎のリスクがある

生活習慣の改善で十分に下がれば、薬を減量・中止できる方もいます。自己判断での中止は避け、医師とご相談ください。

初診時の流れ

1
受付

健康診断の結果票、お薬手帳、これまでの脂質の記録があればお持ちください。

2
問診・診察

食生活・飲酒・運動・喫煙・家族歴・既往を確認します。

3
採血・検査

脂質の再検査に加え、血糖・肝機能・腎機能・甲状腺機能などを必要に応じて測定します。

4
結果説明・治療方針の決定

心血管リスクを評価し、目標値・生活習慣の指導・必要な場合の薬物療法についてご説明します。

5
定期受診

数値と副作用を確認しながら、目標に向けて調整します。

よくある質問

Q. コレステロールが高いだけで薬は必要ですか?

A. 必ずしも必要ではありません。年齢や糖尿病・高血圧・喫煙歴・家族歴などを考慮して総合的に判断します。

Q. 中性脂肪だけ高い場合も治療したほうがよいですか?

A. 飲酒や食生活の影響が大きいため、まず生活習慣の改善を行います。著しい高値では膵炎のリスクがあるため薬物治療を検討します。

Q. スタチンは一生飲み続けますか?

A. 生活習慣の改善で中止できる方もいますが、動脈硬化リスクが高い方では長期継続が推奨されます。自己判断で中止せず、医師と相談してください。

Q. 健診でLDL 120〜139mg/dL(境界域)と言われました。どうすればいいですか?

A. まず食事・運動・体重の見直しを行い、他の危険因子の有無を評価します。数か月後に再検査し、リスクに応じて治療を検討します。

Q. 卵は食べても大丈夫ですか?

A. 卵などの食事由来コレステロールの影響には個人差があります。まずは飽和脂肪酸(肉の脂身・バターなど)を減らすことが重要です。LDLが高い方は主治医とご相談ください。

Q. 家族に若くして心筋梗塞になった人がいます。注意が必要ですか?

A. はい。若年発症の心筋梗塞・狭心症の家族歴や、LDLが非常に高い場合は、家族性高コレステロール血症(FH)の可能性を考えて評価します。

Q. スタチンで筋肉痛が出ると聞きました。大丈夫ですか?

A. 多くの方は問題なく使用できます。筋肉痛や脱力が出た場合は、種類の変更や用量調整、休薬などで対応します。気になる症状があれば早めにご相談ください。

当院の脂質異常症診療

健康診断でコレステロールや中性脂肪の異常を指摘された方、生活習慣病が気になる方はお気軽にご相談ください。

LINEで予約 電話 03-5224-6672

一般内科の診療内容・院内でできる検査・アクセスは大手町の内科(一般内科)のページをご覧ください。

参考文献

  • 日本動脈硬化学会. 動脈硬化性疾患予防のための脂質異常症診療ガイド2023年版.
  • 日本動脈硬化学会. 動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版.
  • 厚生労働省 e-ヘルスネット. 脂質異常症.
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