大手町の内科・男性更年期障害(テストステロン治療)専門クリニック
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男性ホルモン・TRT関連検査の基準値一覧|テストステロン・E2・PSA・LH・FSH・PRLを医師が解説

男性ホルモン・TRT関連検査の基準値一覧|テストステロン・E2・PSA・LH・FSH・PRLを医師が解説

このページでわかること

結論として、男性ホルモン関連の検査は「1項目・1回の数値」ではなく、複数の項目と症状、経過をあわせて解釈します。このページでは各項目の基準値と読み方をまとめます。

男性更年期(LOH症候群)の診断や、テストステロン補充療法(TRT)の経過観察では、血液検査が重要です。

しかし、

  • 総テストステロン
  • 遊離テストステロン
  • エストラジオール(E2)
  • PSA
  • LH
  • FSH
  • プロラクチン(PRL)

など、多くの項目があり、それぞれ意味が異なります。

このページでは、それぞれの検査値の基準値や見方、TRT中の考え方について解説します。詳しい治療の流れは男性更年期障害(LOH症候群)の症状・検査・治療をご覧ください。

総テストステロン(Total Testosterone)

主な役割

体内に存在するテストステロン全体を表します。遊離型だけでなくSHBGやアルブミンに結合している分も含みます。

一般的な基準値

約300〜1000 ng/dL(施設によって異なる)

Endocrine Societyでは264 ng/dL未満を低値と判断する参考値としています。

日本人男性参考値

日本泌尿器科学会の基準作成研究:2.01〜7.50 ng/mL(201〜750 ng/dL)

TRTでの目標

多くのガイドラインでは、若年成人の正常域中央付近を目標としています。詳しくはテストステロンとはのページもご覧ください。

遊離テストステロン(Free Testosterone)

実際に作用する活性型です。日本ではLOH症候群診療で重要視されています。詳しくは遊離テストステロン/E2比とはもあわせてご覧ください。

年齢別平均値

日本人年齢別基準値

年代 基準値(pg/mL)
20代 8.5–27.9
30代 7.6–23.1
40代 7.7–21.6
50代 6.9–18.4
60代 5.4–16.7
70代 4.5–13.8

TRT導入の参考

  • YAM80%:12.4 pg/mL
  • YAM70%:10.9 pg/mL

が日本では参考値として提示されています。

年齢による変化

20代をピークとして徐々に低下します。一方、総テストステロンは年齢による低下が遊離テストステロンほど大きくありません。SHBG上昇の影響で遊離型がより低下します。

人種差について

欧米人と日本人では測定法や集団の違いがあります。そのため、日本人では国内の基準値を参考にすることが推奨されています。

総テストステロンと遊離テストステロンの違い

結論として、国際的な診断は総テストステロンを基準とし、日本のLOH診療や肥満・加齢でSHBGが変動している場合は遊離テストステロンを重視します。

項目 総テストステロン 遊離テストステロン
意味 結合型+遊離型を合わせた総量 実際に細胞へ作用する活性型(全体の1〜2%)
主な位置づけ 国際ガイドラインの基本指標 日本のLOH症候群診療で重視。SHBG異常が疑われる場合に有用
低値の目安 約264〜300ng/dL未満(文献により異なる) 7.5pg/mL未満(日本泌尿器科学会)
加齢の影響 比較的緩やか 20代をピークに明確に低下
左右する因子 大きな変動は少ない(日内変動あり) SHBG(肥満で低下・加齢や甲状腺機能亢進で上昇)
採血のタイミング いずれも日内変動があり、午前中(できれば7〜11時)の採血が推奨されます

LH

役割

精巣へテストステロン産生を指令するホルモンです。

高値:原発性性腺機能低下

低値:下垂体性/視床下部性

TRT中は低下します。

FSH

精子形成に関与します。妊孕性評価でも重要です。TRT中は低下します。妊活中の方は妊娠希望・男性不妊外来もご覧ください。

SHBG

テストステロンを結合するタンパク質です。

高くなる:高齢、甲状腺機能亢進、肝疾患

低くなる傾向:肥満

エストラジオール(E2)

基準値

施設差がありますが10〜40 pg/mL程度

TRT中

テストステロンからアロマターゼによって産生されます。

高値では女性化乳房、浮腫、乳房痛などがみられることがあります。一方、低すぎても骨密度低下、性機能低下につながる可能性があります。

数値のみではなく症状を踏まえて評価します。

プロラクチン(PRL)

基準値

施設基準に従います。

高値:高プロラクチン血症、下垂体腫瘍、薬剤などを考えます。

テストステロンが著しく低値の場合には測定が推奨されます。

プロゲステロン(P2)

男性でも少量分泌されています。通常のTRTでは routine に測定されることは多くありません。特殊な症例で参考となる検査です。

PSA

TRT前には測定します。その後も年齢やリスクに応じて経過観察を行います。

ヘマトクリット(Hct)

TRTで最も重要な副作用チェックです。赤血球増加症の確認に用います。54%以上では減量や休薬などを検討することが一般的です。

TRT中に定期的に確認する検査

  • 総テストステロン
  • 遊離テストステロン
  • PSA
  • Hb
  • Hct
  • 赤血球数
  • AST
  • ALT
  • 脂質
  • E2(必要時)
  • PRL(必要時)

よくある質問

Q. 総テストステロンと遊離テストステロンはどちらが重要ですか?

A. どちらも重要です。日本では男性更年期診療において遊離テストステロンが重視される一方、国際的なガイドラインでは総テストステロンを基本とし、SHBGの影響が疑われる場合に遊離テストステロンを補助的に評価することが推奨されています。

Q. 数値が正常なら男性更年期ではありませんか?

A. 必ずしもそうではありません。症状と採血結果を総合的に評価することが重要です。

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参考文献

※上記の基準値は代表的な文献・ガイドラインに基づく参考値であり、測定施設や測定方法により異なる場合があります。実際の評価は血液検査の結果とあわせて医師にご相談ください。

電話 03-5224-6672 LINEで予約