エビデンスだけではない?|N=1の考え方
医学は「平均」を見る。診療は「あなた」を診る。
医療では、「この治療は効果がありますか?」という問いに対して、ランダム化比較試験(RCT)などの質の高い研究結果をもとに判断します。
これがエビデンスに基づく医療(Evidence-Based Medicine:EBM)です。
一方で、男性更年期障害(LOH症候群)の診療を続けていると、
「同じ治療をしているのに、驚くほど改善する人もいれば、変化が少ない人もいる」
という場面に少なからず遭遇します。
これは決してエビデンスが間違っているということではありません。
エビデンスは”平均的な効果”を教えてくれますが、目の前の患者さんが平均通りに反応するとは限らないからです。
近年のスポーツ科学や運動医学では、この「個人差」に着目したN=1(自分自身)という考え方が注目されています。
エビデンスをもとに、反応の違いから個別化した見方をします。