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CBDの効果

最近、リラックス効果があるとしてCBDが注目されています。

抗炎症作用や鎮痛作用から、スポーツでの疲労回復も期待されています。

最近の動向を簡単にまとめます。

大手町の内科のクリニックのコラムです。


1.CBDとは

2.CBDに関する最近の医学研究の動向

の順に記載します。


1.CBDとは

CBDとは、Cannabidiol(カンナビジオール)のことで、大麻からとれるカンナビノイドという成分の一つです。

大麻の成分ですが、精神作用がありません。

大麻は日本では非合法ですが、CBDは厚生労働省から認められた合法な成分です。

リラックス効果があるとして注目されています。

また動物実験で抗炎症作用などが報告されており、スポーツの分野でも研究されています。

大麻、THC、CBDの違いや定義は解説しているサイトが沢山ありますので割愛します。

CBDは製造方法により次の3種類に分類されています。

1.フルスペクトラム
もっとも自然な大麻に近い成分でTHCを含んでいる可能性があり、日本では規制されています。

2.ブロードスペクトラム
THC以外のカンナビノイドが複合的に含まれているので、より薬効範囲が広いと言われています。

3.アイソレート
CBDのみを抽出しています。禁止成分のTHC(テトラヒドロカンナビノール)を含んでいる可能性がなく、日本ではこちらが主に輸入されています。

CBD以外の注目されているカンナビノイド、CBGもご紹介します。

CBGとは
CBG(カンナビゲロール)はTHC、CBDの前駆物質です。

抗菌作用、抗がん作用、骨の成長促進等・抗炎症作用の可能性について研究が進んでいます。

スキンケア関連商品での原料の活用が期待されます。


2.CBDに関する最近の医学研究の動向

CBDに関して、PubMedという医学関連の論文を見れるデータベースでの検索件数をみると近年注目を受けて論文数が伸びているのが見て取れます。

(画像左の緑の棒グラフです)

とはいえ、あまり質の高い研究が無いのが現状です。

Cannabidiol and Sports Performance: a Narrative Review of Relevant Evidence and Recommendations for Future Research

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32632671/

こちらのレビューでも、

  • CBDは動物モデルで抗炎症作用、神経保護作用、鎮痛作用が観察されていること
  • CBDは多くの生理学的、生化学的、心理学的効果を発揮し、アスリートに利益をもたらす可能性があること

があるものの、運動能力をサポートするためのCBDの有用性に関して決定的な結論に達する前に、アスリート集団における十分に対照的な研究が必要です。

と記載されています。

例えば、CBDのスポーツへの影響でポジティブな結果の出た次の論文があります。

Effects of Cannabidiol Supplementation on Skeletal Muscle Regeneration after Intensive Resistance Training

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34578906/

バックスクワットで、CBD投与群の方が落ち込みが少なく重量が挙がっています。

とは言え微差であったり、そもそも研究の参加者が21人で解析対象になったのが16人と小さな研究です。

まだ明らかな有効性は証明されておらず、動物実験での結果から効果が期待されている状況です。

ちなみに、

Cannabidiol in sport: Ergogenic or else?

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32205233/

こちらの記事にあるように、世界アンチ・ドーピング機構(WADA)は2018年から競技中・競技外を問わず、CBDを禁止物質リストから削除しました。

合法で、かつ疲労回復などに有効となると人気が出そうですね。

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