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腎動脈交感神経焼却術

先日、高血圧の治療法として血管内治療のコラムを記載しました。

数年前に話題となっていた、腎動脈の交感神経をアブレーションする治療法はその後保険適応になった話を聞きませんがどうなったのでしょう。。。

と書いたので調べてみました。


残念ながら2,014年に難治性高血圧への治療として行っていた臨床第III相試験で有効性が示せず臨床試験を中止していました。

A Controlled Trial of Renal Denervation for Resistant Hypertension

 

しかし、今年のランセットオンラインに再度投稿されていました。

Renal denervation lowers blood pressure in hypertensive patients not taking medication (SPYRAL HTN-OFF MED)

今度は、降圧薬を多剤使用してもコントロールの出来ない方ではなく、降圧薬を未使用の方(もしくは休薬後)を対象としたようです。

さらに焼却部位を増やすなど工夫をしているようです。

アブレーションのデバイスを開発している企業によると、前回の試験では降圧薬の自己中断などが会あって試験の質が今一つだったらしいです。

今回は、アブレーション後3ヶ月の時点で有意に血圧が下がったようです。

 

かなりお金の掛かりそうな治療ですが保険適応となるのでしょうか。

降圧薬を一生飲むよりは、一度入院してカテーテル治療を希望する人もいるかもしれません。

また保険適応となり実臨床の場で行われるようになると、real worldでの知見がたまり、難治性高血圧での治療効果も見えてくるかもしれません。

個人的には(難治性高血圧か未治療高血圧かではなく)RAS系が亢進している方には効果があるんじゃないかな、なんて思います。

治療の選択肢が増えると良いですね!

血管内治療, 高血圧

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